STP分析とは|3ステップと進め方を解説
作成日: 2026/07/22 20:23 ・ 更新日: 2026/09/08 00:00
執筆: DocLead 運営
この記事の結論
STP分析とは市場を分け、狙う層を決め、立ち位置を定める3ステップで、順番を守ることで訴求内容がぶれなくなります。
「自社の商品は誰に、どう売ればいいのか」が曖昧なまま施策を進めていないでしょうか。ターゲットや訴求軸が定まらないと、広告も資料コンテンツも刺さらず、リード獲得の効率は上がりません。この課題を整理するためのフレームワークが STP 分析です。本記事では STP 分析の意味と 3 ステップの進め方、メリット・デメリット、そして分析結果をリード獲得コンテンツの企画にどうつなげるかを解説します。関連するBtoBマーケティング用語はBtoBマーケティング用語集でまとめて確認できます。
STP分析とは
STP 分析とは、市場を細分化し、狙う顧客層を定め、競合との違いを明確にするためのマーケティングフレームワークです。「セグメンテーション(Segmentation)」「ターゲティング(Targeting)」「ポジショニング(Positioning)」の頭文字を取っています。
自社の商品やサービスを「誰に」「どのように」届けるかを言語化する土台になる考え方です。全方位に同じメッセージを発信するのではなく、狙うべき顧客層を絞り込み、その層に響く立ち位置を作ることで、限られた予算や人手でも成果につながりやすくなります。
中小企業のマーケティング担当者にとっては、広告文言・営業資料・Web サイトの訴求軸を決める前に一度整理しておきたい工程です。STP 分析で定めた方向性は、後述するリード獲得コンテンツの企画にもそのまま活用できます。定めたターゲット層を認知から購買まで段階的にどう動かすかは、マーケティングファネルとは?BtoB活用と資料設計で解説しています。
STP分析の3ステップ(仕組みと進め方)
STP 分析は「S(細分化)→T(絞り込み)→P(差別化)」の順で進めます。3 つを順番に検討することで、狙う市場と自社の立ち位置が段階的に明確になります。
セグメンテーション(市場を細分化する)
セグメンテーションは、市場全体を共通のニーズや特性を持つグループに分ける工程です。代表的な軸には次のようなものがあります。
- 地理的変数:地域・都市規模・気候など
- 人口動態変数:年齢・性別・職業・企業規模・業種など
- 心理的変数:価値観・ライフスタイル・企業文化など
- 行動変数:購買頻度・利用シーン・導入検討段階など
BtoB では企業規模や業種、意思決定者の役職といった軸で切り分けることが多く、BtoC では年齢や趣味嗜好などの軸が使われる傾向があります。細分化しすぎるとどの層も市場規模が小さくなりすぎるため、施策として成立する粒度を意識します。
ターゲティング(狙う顧客層を定める)
ターゲティングは、細分化した市場の中から自社が注力すべき層を選ぶ工程です。市場規模・成長性・自社の強みとの適合度・競合の少なさなどを基準に評価します。
評価の際は、次の観点で候補セグメントを比較すると判断しやすくなります。
| 観点 | 確認すること |
|---|---|
| 市場規模 | 継続的な売上が見込める規模か |
| 成長性 | 今後も需要が伸びる見込みか |
| 適合度 | 自社の商品・体制で対応できるか |
| 競合状況 | 過度な価格競争に陥らないか |
一つの層に絞る「集中型」、複数層を狙う「差別化型」など、狙い方にも種類があります。リソースが限られる中小企業では、まず 1〜2 層に絞って検証する集中型が現実的です。
STP分析のメリット・デメリット
STP 分析のメリットは、限られた予算・人手を狙うべき層に集中投下でき、訴求メッセージがぶれにくくなる点です。一方で、分析に時間をかけすぎたり、市場データの裏付けが不十分なまま進めると、思い込みでの絞り込みになるリスクもあります。
メリット
- 狙うべき顧客層と訴求軸が明確になり、施策のムダを減らせる
- 競合との違いを言語化でき、営業・マーケティングのメッセージが揃う
- 資料コンテンツや広告のテーマを決める判断基準になる
デメリット
- 市場データの収集・分析に一定の工数がかかる
- セグメントの切り方を誤ると、実態とずれた戦略になる
- 一度決めた後も、市場変化に応じた見直しが必要
デメリットを踏まえると、最初から完璧を目指すより、仮説ベースで一度定めてから、施策の反応を見て調整していく進め方が現実的です。
STP分析の実践の始め方
STP 分析は、社内の既存データ(顧客リスト・商談履歴・アンケート等)と業界情報を突き合わせながら仮説を立てるところから始めます。いきなり大規模な市場調査をする必要はなく、手元の情報で仮の切り口を作り、検証しながら精度を上げていく進め方で十分です。
まず既存顧客や有望な商談先の共通点を洗い出し、セグメンテーションの軸を仮決めします。次にその中から自社の強みが最も活きる層をターゲティングし、競合と比べた自社の立ち位置(ポジショニング)を一文で言語化します。この一文が、その後のコンテンツやメッセージ作りの拠り所になります。
セグメンテーションで洗い出した顧客像は、BtoBペルソナ設計テンプレートを使って人物像レベルまで具体化すると、資料やフォーム設計に落とし込みやすくなります。
差別化:分析結果をリード獲得コンテンツの企画に落とす
STP 分析の価値は、決めて終わりではなく、その後のコンテンツ企画に反映してこそ発揮されます。ポジショニングで言語化した「自社が誰に何を提供できるか」を、そのままホワイトペーパーや営業資料のテーマ設定に使う方法が実践的です。
具体的には、ターゲティングで定めた顧客層が抱えていそうな課題を資料タイトルに反映し、ポジショニングで整理した自社の強みを資料内の解決策として盛り込みます。例えば「特定業種の担当者が抱える課題」をテーマにした資料を作れば、その業種の見込み顧客に刺さりやすい導線になります。ポジショニングを詰める際に顧客の購買決定要因(KBF)と自社の重要成功要因(KSF)を混同しやすい場合は、KBFとKSFの違いとは|関係性と導き方を解説が整理の助けになります。
作成した資料は、DocLead を使えば PDF をアップロードするだけでリード獲得フォーム付きの共有ページとして公開できます。公開後は、フォーム経由でダウンロードした相手を記録でき、ページの PV も計測できるため、STP 分析で立てた仮説が実際の反応につながっているかを確認しながら改善できます。こうして獲得したリードに誰がどう接触するかという営業側の役割分担は、フィールドセールスとインサイドセールスの違いを踏まえて設計すると、絞り込んだ層に効率よくアプローチできます。

全 18 ページ!定番 8 フレームワークを図で理解できる
マーケティングフレームワーク図解集
- 3C・PEST・5フォースなど 8 つを図解
- 枠ごとに何を書き込むかが分かる
- 使う順番とつながり方
資料コンテンツの企画自体に迷う場合は、リードマグネットとは?種類・作り方から配布までや、BtoBのリード獲得方法12選も合わせて参考にしてください。STP 分析の位置づけをより広いマーケティング活動の中で捉え直したい場合は、BtoBマーケティングとは|基礎と全体像も参照すると理解が深まります。
よくある質問
STP分析とペルソナ設計はどう違いますか?
STP 分析は市場全体を俯瞰して狙うべき層と立ち位置を決める工程で、ペルソナ設計はその層をさらに具体的な人物像に落とし込む工程です。STP で方向性を決めた後にペルソナを作ると、両者の整合が取りやすくなります。
STP分析は一度決めたら見直さなくてよいですか?
市場環境や競合状況は変化するため、定期的な見直しが必要です。半年〜1 年に一度など、事業のタイミングに合わせて振り返る運用が一般的です。
中小企業でもSTP分析は必要ですか?
限られた予算・人手だからこそ、狙う層を絞り込む STP 分析の効果は大きくなります。大規模な調査でなくても、手元のデータから仮説を立てて始めることが可能です。
ポジショニングがうまく決まりません。どうすればよいですか?
競合と横並びで比較表を作り、自社だけが言える強みを洗い出すと整理しやすくなります。強みが複数出た場合は、ターゲティングで定めた層に最も響くものを 1 つ選ぶことがポイントです。
手元の PDF が、30秒後にはリード獲得フォームに。
- PDF をアップロードするだけで、フォーム付きの公開ページが完成
- ダウンロードした人の連絡先が、リードとして自動で貯まる
- 無料プランのまま公開もリード獲得も試せる
クレジットカードの登録は不要です。
