セグメンテーションとは?BtoB向け切り口を解説
作成日: 2026/07/22 20:14 ・ 更新日: 2026/09/08 00:00
執筆: DocLead 運営
この記事の結論
セグメンテーションとは市場を共通の性質ごとに分ける作業で、BtoBでは業種や規模などの企業属性が基本の切り口になります。
「セグメンテーション」という言葉は知っていても、具体的にどう市場を切り分ければよいか迷う担当者は少なくありません。特にBtoBでは、BtoCのような年齢・性別の切り口がそのまま使えず、自社に合った軸を選ぶ必要があります。この記事では、セグメンテーションの基本的な意味から代表的な切り口、BtoBでの実践手順までを解説します。関連するBtoBマーケティング用語はBtoBマーケティング用語集でまとめて確認できます。
セグメンテーションとは
セグメンテーションとは、市場に存在する見込み顧客を、ニーズや属性など特定の切り口でグループ分けすることです。日本語では「市場細分化」とも呼ばれます。
すべての見込み顧客に同じアプローチをしても、抱えている課題や検討状況はバラバラです。セグメンテーションによって顧客を似た性質のグループに分けることで、それぞれに合ったメッセージや提案がしやすくなります。
セグメンテーションは、STP(Segmentation・Targeting・Positioning)と呼ばれるマーケティングの基本フレームワークの最初のステップに位置づけられます。市場を切り分けたうえで狙う層を絞り(Targeting)、自社の立ち位置を定める(Positioning)という流れの土台になる工程です。
セグメンテーションの切り口・種類
セグメンテーションの切り口は、大きくBtoC向けとBtoB向けに分けられます。自社の商材や顧客層に応じて、適切な軸を組み合わせて使うのが基本です。
BtoC向けの代表的な切り口
- デモグラフィック(人口統計)変数:年齢・性別・職業・収入・家族構成など、個人の属性で分ける切り口です。
- ジオグラフィック(地理的)変数:居住地域・気候・人口密度など、地理的な条件で分けます。
- サイコグラフィック(心理的)変数:価値観・ライフスタイル・性格など、心理的な傾向で分けます。
- 行動変数:購買頻度・利用シーン・ロイヤルティなど、行動履歴に基づく切り口です。
BtoB向けの代表的な切り口
BtoBでは意思決定者が個人ではなく組織であるため、個人の属性よりも企業や業界の性質を軸にするのが一般的です。これをファーモグラフィック(企業属性)変数と呼びます。
- 企業規模:従業員数・売上高など。
- 業種:製造業・小売業・IT業界など。
- 担当者の役職:意思決定者か、現場の実務担当者かなど。
- 導入状況・検討フェーズ:情報収集段階か、比較検討段階かなど。
一般的な傾向として、BtoBでは軸を増やしすぎるとセグメントが細分化されすぎ、施策が回らなくなりがちです。まずは「企業規模」「業種」など客観的に把握しやすい軸から始め、必要に応じて検討フェーズなどの軸を組み合わせる進め方が実用的とされています。
切り口を組み合わせる際の考え方
単一の軸だけでは、似た性質の企業でも検討状況が大きく異なるケースが出てきます。例えば同じ「従業員100名規模の製造業」でも、情報収集を始めたばかりの企業と、既に他社と比較検討している企業では、届けるべき情報が違います。
そのため実務では「企業規模×検討フェーズ」のように、企業属性の軸と行動・検討状況の軸を掛け合わせて使うことが多くあります。ただし軸を掛け合わせるほどセグメント数は増えるため、まずは主要な軸を1〜2個に絞り、運用しながら必要な軸を足していく進め方が無理を生みにくいでしょう。

全 18 ページ!定番 8 フレームワークを図で理解できる
マーケティングフレームワーク図解集
- 3C・PEST・5フォースなど 8 つを図解
- 枠ごとに何を書き込むかが分かる
- 使う順番とつながり方
セグメンテーションのメリット・デメリット
セグメンテーションには、施策の精度が上がる一方で運用コストが増えるというトレードオフがあります。導入前に両面を把握しておくことが重要です。
メリット
- 見込み顧客の課題や関心に合わせたメッセージを出せるため、反応率が高まりやすい。
- 限られた予算・工数を「成果につながりやすいセグメント」に集中投下できる。1件あたりの獲得コスト(CAC)を意識した予算配分はCACとはで解説しています。
- 営業とマーケティングでセグメントの共通言語ができ、連携がしやすくなる。
デメリット
- 切り口を増やすほどセグメント数が膨らみ、コンテンツや施策の管理コストが上がる。
- 十分なデータがない状態で細かく切ると、各セグメントの母数が小さくなりすぎて検証しづらい。
- 一度決めたセグメントを固定しすぎると、市場や顧客の変化に対応しづらくなる。
BtoBセグメンテーションの実践の始め方
実践は「切り口を決める」→「既存顧客データで仮説を検証する」→「施策に落とし込む」という順で進めると、無理なく着手できます。
- 目的を明確にする:新規リード獲得の効率化なのか、既存顧客のアップセルなのか、目的によって適した切り口が変わります。
- 既存データを棚卸しする:これまでの商談データから、企業規模・業種・成約率などの傾向を洗い出し、どのセグメントが成約しやすいかを確認します。
- 仮の切り口でセグメントを作る:まずは企業規模・業種など2〜3軸程度のシンプルな組み合わせから始めます。
- セグメントごとにペルソナを具体化する:セグメント内の代表的な顧客像を描くことで、メッセージや提案内容の方向性が定まります。ペルソナの作り方はペルソナ設計テンプレートを参考にしてください。
- 営業リストに反映する:セグメント軸をもとに営業リストを整備すると、アプローチの優先順位がつけやすくなります。作成手順は営業リストの作り方を解説した記事にまとめています。
- 施策を実行し、反応を見ながら見直す:反応率や商談化率をセグメントごとに比較し、切り口の粒度や組み合わせを調整します。
BtoBマーケティング全体の中でセグメンテーションがどう位置づくかは、BtoBマーケティングの基本を解説した記事もあわせて参照すると理解が深まります。特定の重要顧客・企業単位で個別にアプローチするABM(アカウントベースドマーケティング)も、セグメンテーションを土台にした発展形の一つです。詳しくはABMガイドで解説しています。
差別化セクション:セグメント別に資料を出し分けて反応を見る
セグメンテーションで終わらず、実際にセグメントごとに異なる資料を届けて反応を確認する段階まで進めると、切り口の妥当性を検証しやすくなります。
例えば「企業規模別」に切ったセグメントに対して、大企業向けには導入事例を厚くした資料、中小企業向けにはコストメリットを前面に出した資料というように、内容を変えて出し分けることが考えられます。
DocLead では、PDF資料をアップロードするだけでリード獲得フォーム付きの共有ページを発行できます。セグメントごとに資料を分けて作成し、それぞれ専用のページとして公開すれば、どのセグメント向けの資料がどれだけダウンロードされたかをページ単位のPV計測とフォーム経由のダウンロード記録から把握できます。どのセグメントの反応がよいかを見ながら、切り口や資料内容を見直すサイクルを回しやすくなります。
よくある質問
セグメンテーションとターゲティングの違いは?
セグメンテーションは市場を切り分ける工程、ターゲティングはその中から狙う層を選ぶ工程です。STPフレームワークではセグメンテーションが最初のステップ、ターゲティングがその次のステップにあたります。
セグメントはいくつ作ればよいですか?
決まった正解はありませんが、経験則としては、施策やコンテンツを個別に用意できる範囲に収めるのが現実的です。管理しきれない数のセグメントを作ると、かえって施策が回らなくなります。
BtoBとBtoCでセグメンテーションの切り口は完全に別物ですか?
軸の性質は異なりますが、考え方は共通しています。BtoCは個人の属性・心理・行動を、BtoBは企業の属性・検討フェーズを軸にする点が主な違いです。BtoBでも担当者個人の役職や関心を組み合わせて使うこともあります。
セグメンテーションはどのくらいの頻度で見直すべきですか?
決まった頻度はありませんが、市場環境や自社の商材ラインナップが変わったタイミング、施策の反応率が下がってきたタイミングで見直すのが一つの目安です。四半期や半期など、定期的な振り返りのタイミングに合わせて確認する企業も見られます。
手元の PDF が、30秒後にはリード獲得フォームに。
- PDF をアップロードするだけで、フォーム付きの公開ページが完成
- ダウンロードした人の連絡先が、リードとして自動で貯まる
- 無料プランのまま公開もリード獲得も試せる
クレジットカードの登録は不要です。
