インタビュー記事の書き方|3形式の選び方と手順
作成日: 2026/09/23 20:57
執筆: DocLead 運営
この記事の結論
インタビュー記事の書き方は、取材内容を一問一答・地の文・対談の3形式から目的に合わせて選ぶことで決まります。
インタビュー記事とは
インタビュー記事とは、取材相手への質問と回答をもとに構成する記事です。本記事では特に、導入事例やお客様の声としての顧客インタビュー記事に絞って書き方を解説します。社員インタビューや専門家インタビューは目的も構成も異なるため、対象外とします。
顧客インタビュー記事の目的は、見込み客に「同じ立場の企業がどう課題を解決したか」を伝え、導入検討の材料にしてもらうことです。営業資料全体の中では、価格表やサービス紹介だけでは埋まらない「信頼」の部分を担います。営業資料の全体像は営業資料作成 完全ガイドで整理しています。資料の一部として事例記事を位置づけたい方はあわせて確認してください。
株式会社ITコミュニケーションズとB2Bマーケティング株式会社が2025年5月に実施した「BtoB購買行動調査2025」(調査対象:2022年〜2025年現在に勤務先で製品・サービスの検討・意思決定に関わった会社員、n=517)では、2025年以降重視する情報源として「提供企業のWebサイト」が21.1%で上位に挙がりました。導入事例のようなコンテンツを自社サイトに掲載しておくことは、こうした情報収集行動に応える意味でも有効です。
顧客インタビュー記事は書き方次第で説得力が大きく変わります。同じ取材内容でも、一問一答・地の文・対談のどの形式で書くかによって、読者に伝わる印象や工数が変わるためです。
顧客インタビュー記事で何を悩みがちか
顧客インタビュー記事の作成でよくあるつまずきは、話し言葉をどう文章に整えるか、どの形式で書くか、原稿確認にどれくらい時間をかけるか、著作権をどう扱うかの4点です。
見落とされやすいのが形式選びです。多くの担当者は「とりあえずQ&A形式で書く」を既定路線にしていますが、BtoB商材では記事を読むのが1人とは限りません。経営者が最終判断をし、現場責任者が運用面を確認し、情報システム部門が導入のしやすさを見る、というように複数の立場が同じ記事を読みます。形式によって伝わりやすい情報が変わります。読み手を意識した形式選びが記事の説得力を左右します。
原稿確認についても、多くの担当者が「一度送って了承をもらえば終わり」と考えがちですが、修正のやり取りが複数回に及ぶことは珍しくありません。特に企業名や数値を含む記述は、取材先の社内確認フローを経る場合があり、想定より時間がかかることを前提にスケジュールを組む必要があります。
取材前に何を準備する?
取材前の準備は、質問リストの作成と依頼・日程調整の2つに分かれます。準備の質がそのまま記事の質に直結します。
質問リストの作り方
質問リストは、導入前の課題・比較検討の過程・導入の決め手・導入後の変化・今後の展望の5つの軸で組み立てます。特にBtoB商材では、経営判断の観点(投資対効果や意思決定の経緯)と運用側の懸念(現場での使いやすさや定着のしやすさ)の両方を聞いておきます。そうすると、読み手が誰であっても刺さる記事になります。
質問リストをゼロから考えるのが難しい場合は、無料のテンプレートも活用できます。導入事例インタビューの質問リストでは、課題ヒアリングから決め手の深掘りまでの質問例をそのまま使える形でまとめています。
質問リストを作る際は、質問の順番にも気を配ります。いきなり「導入の決め手は何ですか」と核心を聞くのではなく、導入前の状況や当時の悩みから話し始めてもらいます。相手も話しやすく、記事の流れも自然になります。時系列(導入前→検討中→導入後)で質問を並べておくと、執筆時の構成にもそのまま使えます。
依頼〜日程調整の流れ
取材依頼から日程調整までは、次の順で進めます。
- 記事の目的・掲載媒体・所要時間・撮影の可否を先に伝える(撮影の可否は当日慌てないよう事前確認が必須)
- 窓口担当者と、実際に取材を受ける人(現場責任者や担当者本人)の双方の都合を確認する
- 当日の質問リストの概要を先方に共有する(相手が事前に考えを整理でき、当日の発言の質が上がる)
- オンライン取材の場合は、通信環境を事前確認し、録画機能を使う場合の同意も取得する
企業規模によっては窓口担当者と取材対象者が別人のことが多く、両者の日程を早い段階で押さえておかないと、調整だけで数週間かかることもあります。
取材当日は何に気をつける?
取材当日は、次の4点に気をつけます。
- 録音の許可を得る(必ず開始前に口頭で取り、記録に残す。文字起こしの精度が上がるだけでなく、後から「言った・言わない」のトラブルも避けられる)
- 話しやすい雰囲気をつくる(アイスブレイクを挟み、最後に「言い残したことはありませんか」と聞く時間も確保する)
- 深掘り質問で具体的なエピソードを引き出す(抽象的な回答のままでは記事の説得力が弱いため、その場で数値や固有名詞を確認する)
- その場で事実確認をする(数値や固有名詞の言い間違いを、執筆後ではなく取材中に潰しておく)
取材の所要時間は、想定より短く終わることを見越して余裕を持った時間枠で依頼しておきます。アイスブレイクや振り返りの時間を含めると、当初の想定より30分ほど長くなることが多いためです。撮影を行う場合は、話している最中の自然な表情を狙うタイミングと、意図的にポーズを取ってもらうタイミングを両方確保しておきます。こうすると、記事に使える写真の選択肢が増えます。
同じ取材内容を3形式で書き換えるとどう変わる?
同じ取材内容でも、一問一答・地の文・対談の3形式で書くと、読者に伝わる情報の粒度と読みやすさが変わります。以下は「業務ソフトを導入して事務作業の時間が減った」という同じ取材メモをもとに、3形式で書き換えた例です(仮の数値による例)。
一問一答形式で書くと
一問一答形式は、質問と回答をそのまま並べる形式です。読者は自分が知りたい質問だけを拾い読みできます。
Q. 導入前はどんな課題がありましたか。 A. 見積書や請求書を手作業で作っていて、月末になると経理担当が残業続きでした。
Q. 導入の決め手は何でしたか。 A. 現場のスタッフでも操作できる画面のわかりやすさです。研修なしで使えたのは大きかったです。
Q. 導入後、何が変わりましたか。 A. 書類作成にかかる時間が仮に半分程度になり、月末の残業もなくなりました。
一問一答形式は執筆の工数が少なく、担当者への確認もしやすいです。一方で話の流れが分断されるため、読み応えを重視する場合には物足りなく感じられることがあります。
地の文形式で書くと
地の文形式は、発言をナレーションのように地の文へ溶け込ませる形式です。ストーリーとして読ませたいときに向いています。
経理担当者は、以前は見積書や請求書をすべて手作業で作成していたと振り返ります。月末になると残業が続く状態が常態化していました。転機となったのは、現場のスタッフでも直感的に操作できる画面のわかりやすさでした。研修なしで使い始められたことが、導入の決め手になったといいます。導入後は書類作成の時間が仮に半分程度に短縮され、月末の残業もなくなりました。
地の文形式は読み物としての完成度が高い反面、執筆者による要約や言い換えが入るため、原稿確認をより丁寧に行う必要があります。
対談形式で書くと
対談形式は、聞き手(自社担当者など)と話し手のやり取りをそのまま見せる形式です。臨場感を出したいときや、複数人での議論を見せたいときに向いています。
聞き手:導入前は、どんな課題を抱えていたんでしょうか。 お客様:正直、見積書や請求書を手作業で作っていて、月末は経理が残業続きでした。 聞き手:そこから導入を決めた理由は何だったんですか。 お客様:現場のスタッフでも迷わず使える画面でしたね。研修なしで動かせたのは大きかったです。 聞き手:導入後は実際どう変わりましたか。 お客様:書類作成の時間が仮に半分程度になって、月末の残業がなくなりました。
対談形式は聞き手の相槌や反応も含めて描写するため、3形式の中で最も文字数が多くなりやすく、文字起こしから執筆までの工数もかかります。
どの形式を選べばいい?
形式選びは、読者の読み方・伝えたい印象・かけられる工数の3軸で判断します。
| 形式 | 向いている場面 | 執筆工数 |
|---|---|---|
| 一問一答 | 読者が拾い読みする想定・スピード重視 | 少ない |
| 地の文 | ストーリーとして通して読ませたい | 中程度 |
| 対談 | 臨場感や複数人のやり取りを見せたい | 多い |
複数のステークホルダーが読むBtoB向けの事例記事では、地の文形式か一問一答形式が扱いやすい傾向にあります。地の文形式は経営判断の観点と運用側の懸念をどちらも自然に含められ、一問一答形式は要点を素早く拾えるためです。対談形式は、社内の担当者と顧客の関係性そのものを見せたい場合に効果を発揮します。
迷ったときは、1つの取材メモから複数形式を試作してみるのも手です。一問一答で書いてみて情報が足りないと感じたら地の文に寄せる、地の文で単調に感じたら対談の掛け合いを部分的に取り入れる、といった調整ができます。最初から形式を固定せず、素材の性質に合わせて選び直す柔軟さが、結果的に読みやすい記事につながります。
原稿確認と掲載許可はどう進める?
原稿ができたら、取材先に確認してもらい、掲載許可を取得する流れに進みます。この工程を省略すると、事実誤認や言い回しの誤解によるトラブルにつながるため、必ず行います。
原稿確認では、修正期限を明確に伝えたうえで送付します。修正依頼が来たら、事実に関わる修正は反映し、表現の好みに関する修正は記事の読みやすさとのバランスを見ながら対応します。掲載許可は、記事の公開範囲(自社サイトのみか、PDF資料としての配布も含むか)を明示したうえで取得しておきます。そうすると、後から配布方法を広げる際に取り直しの手間が省けます。
掲載許可の依頼文や確認手順を型として持っておきたい場合は、導入事例の掲載許可の取り方にWeb掲載とPDF配布で範囲を分けた文例をまとめています。
修正のやり取りが長引きそうな場合は、事実確認が必要な箇所(数値・固有名詞・役職名など)と、表現の好みに関する箇所を分けて依頼します。そうすると相手も対応しやすくなります。すべての修正を一括で依頼するより、優先度の高い確認事項から先に伝えるほうが、公開までのスケジュールを守りやすくなります。
著作権の扱いについては、取材で得た発言や写真の権利関係が個別の契約や状況によって異なるため、本記事では断定を避けます。自社の顧問弁護士や所属団体の最新ルールを確認してから対応することをおすすめします。
話し言葉を記事にするときの整え方は?
話し言葉を記事にする際は、フィラー(「えーっと」「まあ」など)や意味のない重複を削り、話者の意図を変えずに整えます。要約はしても、発言の趣旨をすり替えないことが原則です。
文末表現も整えます。話し言葉では「〜なんですよね」のような口語表現が多く出ますが、記事として読みやすくするために「〜です」「〜ました」に統一します。話者らしい言い回しは一部残すと、人柄が伝わる記事になります。整えた後は、意味が変わっていないかを取材相手に確認してもらう工程を必ず挟みます。
話が前後する場合は、時系列に沿って並べ替えます。取材では話題が行きつ戻りつすることがよくありますが、記事にする際は「導入前→検討→導入後」のように読み手が追いやすい順序に整理します。複数の話題が1つの発言に混ざっている場合は、テーマごとに分けて別々の段落にします。そうすると、読み手が情報を拾いやすくなります。
記事にした事例をどう活用に広げる?
記事として公開したインタビューは、Webページだけでなく、PDFの事例資料としても活用できます。記事の内容を1〜2ページのPDFにまとめ直すことで、商談時にそのまま渡せる資料になります。
PDFの事例資料を配布資料として使う場合、誰がダウンロードしたかを把握できると、その後の営業アプローチにつなげやすくなります。DocLeadのようなツールを使うと、作成したPDFをアップロードするだけでリード獲得フォーム付きの公開ページができ、ダウンロードした人の情報が届く仕組みを用意できます。
事例記事をPDF資料に作り直す具体的な手順(取材から公開までの流れ)は、導入事例の作り方で7ステップに分けて解説しています。
PDF をアップロードするだけで資料DLページができます
DocLeadでできることを見るよくある質問
インタビュー記事の形式はどう決めればいいですか?
読者の読み方・伝えたい印象・かけられる工数の3軸で判断します。拾い読みされやすいのは一問一答形式、ストーリーとして読ませたいなら地の文形式、臨場感を出したいなら対談形式が向いています。
インタビューの著作権はどう考えればいいですか?
発言や写真の権利関係は契約内容や状況によって異なるため、本記事では断定しません。自社の顧問弁護士や所属団体の最新ルールを確認したうえで対応してください。
原稿確認にはどれくらい期間を見ればいいですか?
取材先の業務状況にもよりますが、確認と修正のやり取りを含めて1〜2週間程度を見込んでおくと、公開スケジュールに余裕を持たせられます。修正依頼が想定より多い場合に備え、事前に余裕を持たせておくのが安全です。
取材相手が匿名を希望したらどうすればいいですか?
匿名希望の場合は、企業名や個人名を伏せたうえで、業種や規模感など記事の説得力に必要な情報だけを掲載する形に調整します。掲載範囲について事前にすり合わせておくと、公開後のトラブルを避けられます。
記事の公開後に内容を修正したくなったらどうすればいいですか?
軽微な表現修正であれば社内判断で対応できますが、事実関係や取材先の発言内容に関わる修正は、公開後であっても取材先に確認を取ってから反映します。特に数値や固有名詞の修正は、無断で変更するとトラブルの原因になるため注意が必要です。
まとめ
- インタビュー記事の書き方は、一問一答・地の文・対談の3形式から目的に合わせて選ぶ
- 取材前の質問設計、当日の深掘り、原稿確認と掲載許可の丁寧な進行が記事の説得力を左右する
- 完成した記事はPDFの事例資料としても活用でき、配布時に見込み客の反応を把握する仕組みも組み合わせられる
まずは1本、直近の顧客インタビューで3形式のうちどれが自社に合うか試してみてください。
手元の PDF が、30秒後にはリード獲得フォームに。
- PDF をアップロードするだけで、フォーム付きの公開ページが完成
- ダウンロードした人の連絡先が、リードとして自動で貯まる
- 無料プランのまま公開もリード獲得も試せる
クレジットカードの登録は不要です。

