【文例付き】導入事例の掲載許可の取り方|Web/PDFで範囲を分ける
作成日: 2026/09/05 09:00
執筆: DocLead 運営
この記事の結論
導入事例の掲載許可は「依頼メール→原稿確認→掲載許可書」の3点セットで取ると安全です。
導入事例を作ったものの、掲載直前になって「この数字は出していいのか」と確認が漏れていることに気づいた経験はないでしょうか。「ロゴは使えるのか」も同様です。口頭のやり取りだけで進めると、公開後に「聞いていない」というトラブルにつながりやすくなります。
この記事では、依頼メールの文例と掲載許可書のテンプレートをそのまま使える形で紹介します。Web公開とPDF詳細版で公開範囲を分ける方法、記入例、断られたときの代替案まで解説します。初めて導入事例を作る担当者でもすぐに実務に使える内容です。
導入事例の掲載許可に必要な3点セットとは?
導入事例の掲載許可は、依頼メール・原稿確認・掲載許可書の3点セットで取ります。こうすると、後から「言った言わない」になりにくくなります。口頭のOKだけで進めず、各段階を書面で残すのがポイントです。以下はそのまま使える文例とテンプレートです。
依頼メールの文例2パターン
依頼のタイミングは「契約時の一言」と「導入後の正式依頼」の2つに分かれます。契約時に一言添えておくと、後の正式依頼を切り出しやすくなります。
契約時に添える一言の例です。
件名: 導入事例へのご協力のお願い
○○株式会社 ○○様
このたびはご契約いただき、誠にありがとうございます。 今後もし貴社の業務で成果が見えてきましたら、他のお客様の参考として導入事例にご協力いただけますと幸いです。 ご検討いただける場合は、成果が出てきたタイミングで改めてご連絡いたします。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
株式会社○○ 営業担当 ○○
成果が出た時期に送る正式な依頼メールの例です。
件名: 導入事例へのご協力のお願い(○○のご利用について)
○○株式会社 ○○様
いつも大変お世話になっております。 ○○様には契約時に導入事例へのご協力をお願いしておりました。このたび改めてご相談させてください。
貴社での導入から○ヶ月が経過し、業務改善の成果も伺えるようになってまいりました。つきましては、他社様の参考となる導入事例として、貴社の取り組みをご紹介させていただけないでしょうか。
取材は30〜60分程度のオンラインインタビューを想定しております。原稿は公開前に必ずご確認いただきます。掲載範囲(社名・数値・写真等)もご希望に応じて調整可能です。
ご都合のよい日程をいくつかいただけますと幸いです。
株式会社○○ 営業担当 ○○

全 20 ページ!事例シートから配布・効果測定まで埋めるだけ
導入事例テンプレート集
- A4 一枚の事例シートと取材質問 10 問
- 掲載許可の依頼メールとチェック表
- PDF 配布の手順と効果記録シート
掲載許可書テンプレ
依頼メールで合意が取れたら、掲載許可書で範囲を項目ごとに確認します。「全体はOK」ではなく項目単位でチェックしてもらうことで、後からの認識違いを防げます。
| 項目 | Web掲載 | PDF詳細版 | 営業資料 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 社名・ロゴ | ☐可 ☐不可 | ☐可 ☐不可 | ☐可 ☐不可 | |
| 担当者名・役職 | ☐可 ☐不可 | ☐可 ☐不可 | ☐可 ☐不可 | 匿名可否も記載 |
| 担当者写真 | ☐可 ☐不可 | ☐可 ☐不可 | ☐可 ☐不可 | |
| 定量的な成果数値 | ☐可 ☐不可 | ☐可 ☐不可 | ☐可 ☐不可 | 概算表記への変更可否も確認 |
| 導入前の課題内容 | ☐可 ☐不可 | ☐可 ☐不可 | ☐可 ☐不可 | 業界特有の事情は要相談 |
このテンプレートを使うと、公開範囲を項目ごとに細かく分けて許可を取れます。特に有効なのが、Web公開版とPDF詳細版で範囲を変える方法です。Webは検索経由の不特定多数が見るため社名のみ実名にとどめます。PDF詳細版はダウンロードした見込み客だけが読むため、具体的な数値まで開示するという切り分けができます。この分け方をあらかじめ許可書に盛り込んでおけば、先方の懸念を減らしながら訴求力の高い資料を用意できます。
PDF詳細版を作った場合は、フォーム付きのダウンロードページを用意しましょう。見込み客の連絡先を得る導線にすると、事例をリード獲得にもつなげられます。資料をアップロードするだけでフォーム付きのDLページを発行できるツールを使えば、公開範囲を分けた事例PDFもすぐに配布用ページに変えられます。ダウンロードされた際の通知やダッシュボードでの反響確認まで無料プランから使えるツールもあるので、事例をリード獲得の起点にしたい場合は検討してみてください。
依頼メールと掲載許可書はセットで運用します。メールの返信だけで済ませてしまうと、返信本文が長期間の履歴の中に埋もれてしまいます。いざというときに見つけにくくなるためです。掲載許可書という1枚の書面にまとめておくことで、担当者が変わっても引き継ぎやすくなります。社内での確認作業も短時間で済みます。特に複数の事例を並行して進めている場合は、許可書のフォーマットを統一しておきましょう。どの事例で何を確認したかが一目で分かるようになります。
掲載許可はどう取る?
掲載許可の取得は、契約時の予告から許可書の受領・保管まで5つのステップで進めます。段階を飛ばさず順番に進めることで、先方に無理な依頼だと受け取られにくくなります。
- 契約時に導入事例への協力を軽く予告する
- 成果が見え始めた時期に正式な依頼メールを送る
- インタビューを実施し、原稿を作成する
- 完成した原稿を先方に確認してもらう
- 掲載許可書を受領し、社内で保管する
PDF をアップロードするだけで資料DLページができます
DocLeadでできることを見る契約直後にいきなり正式依頼を送ると、成果が出る前で答えにくい場合があります。まず契約時に一言添えておき、成果が見え始めたタイミングで改めて依頼する2段階にすると、先方も協力しやすくなります。
インタビューの実施後は、録音やメモをもとにできるだけ早く原稿を起こします。時間が経つほど記憶が薄れ、聞き直しの手間が増えるためです。原稿を先方に送る際は、確認してほしい観点を明記しておきましょう。誤字脱字だけでなく、公開して問題ない表現かどうかも含めると、確認のやり取りがスムーズに進みます。原稿確認と掲載許可書の受領は同時に進められる場合もあります。ただし、原稿の内容が固まってから許可範囲を最終確認する順番にすると、記入例の変更が起きにくくなります。
依頼をいつ送るかの見極めも重要です。成果が数字として言語化できる時期(例えば四半期の振り返りや契約更新のタイミング)まで待つと、先方も具体的なエピソードを話しやすくなります。逆に導入直後に依頼すると「まだ効果を実感できていない」と断られやすくなります。担当者から雑談ベースで良い反応(「使い勝手がいい」「思ったより早く定着した」)があったタイミングを、依頼の合図として社内で共有しておくと、送るべき時期を逃しません。
誰に許可を取ればよいか?
許可を取る相手は、現場の担当者だけで十分とは限りません。現場担当者が前向きでも、社内規定によって広報部門や法務部門の確認が必要な企業もあります。
具体的には、上場企業、個人情報を含む事例、具体的な業績数値を開示する事例の3パターンで、広報・法務確認が必要になりやすいと判断します。上場企業は適時開示や投資家対応との整合を社内で確認する慣習があり、個人情報を含む事例は担当者名・顔写真の使用について本人以外の承認プロセスを経ることが多くあります。具体的な業績数値についても、競合への手の内の開示につながらないか法務が確認するケースがあります。この3つのいずれかに該当しそうな相手には、依頼メールの段階で「社内でのご確認が必要な場合はお知らせください」と一言添えておくと、先方の社内調整をスムーズに進めてもらいやすくなります。
窓口担当者が現場の一担当者である場合、その担当者個人の判断だけで許可が確定しないこともあります。依頼メールの返信で「上長に確認します」といった一言があれば、社内稟議が必要な会社だと分かります。この場合、掲載許可書の送付タイミングを稟議完了後に合わせると、二度手間を避けられます。逆に、広報部門が窓口になっている場合は決裁プロセスに慣れていることが多く、比較的スムーズに進みます。
依頼時期の見極めも、誰に許可を取るかと合わせて考えます。決算期直前や株主総会前後など、広報・IR業務が立て込む時期は返信が遅れやすいため、依頼を避けるか余裕を持ったスケジュールで打診しましょう。トラブル防止のため、最終的な許可は口頭ではなく書面(メールでの明示的な承諾や許可書)で残しておくと安心です。
記入例
掲載許可書の記入例を見ると、公開範囲の設定イメージがつかみやすくなります。ここでは「Web匿名・PDF実名」の例と「全面公開OK」の例を紹介します。
Web公開版では社名を「大手製造業A社」のように匿名化します。PDF詳細版では実名と具体的な数値を掲載する、という記入例です。この場合、許可書の「社名・ロゴ」欄はWeb掲載を不可、PDF詳細版を可にチェックします。定量的な成果数値も同様に、Webは「作業時間を大幅に削減」といった概算表現にとどめます。PDF詳細版では「月間40時間削減」のように具体的に書く形です。担当者名・写真についても、Webは「ご担当者様」とだけ記載し、PDF詳細版では実名・役職・写真を掲載するというように、項目ごとに差をつけると先方の心理的なハードルが下がります。
全面公開OKの例では、社名・ロゴ・担当者名・写真・数値のすべてをWeb・PDF・営業資料の3列とも可にチェックしてもらいます。先方が広報活動に前向きな場合や、既に取引先向けの事例で公開実績がある場合に多いパターンです。このケースでは、備考欄に「自社サイトへの転載も可」「他媒体からの取材時に紹介してよい」といった、通常の3媒体を超えた利用範囲まで書き添えてもらうと、後日の追加確認を減らせます。
このほか、業種によっては「業界名は出してよいが企業規模は伏せてほしい」「担当者名は出してよいが写真は不可」のように、項目単位で可否が分かれるケースも珍しくありません。掲載許可書を項目ごとの表形式にしておく理由は、こうした細かい線引きを1問1答形式で確認できるからです。全項目を一括で「公開OKですか」と聞いてしまうと、先方は迷って回答を保留しがちです。項目を分けて聞けば答えやすくなります。
記入例をテンプレートに添えて先方へ送るのもおすすめです。白紙のチェック欄だけを渡すよりも、記入済みの見本があるほうが「どの程度の粒度で答えればよいか」が伝わりやすく、返信までの時間が短くなります。見本には実在の顧客名や数値を使わず、「A社」「月間◯時間」のような架空の記載にとどめておきます。
断られたときの代替案は?
すべての項目で許可が得られなくても、記事化をあきらめる必要はありません。代替案を用意しておくと、協力のハードルを下げられます。
- 社名を伏せて業種・企業規模のみ記載する
- 担当者の推薦コメントのみを掲載する
- PDF詳細版限定で公開し、Web版は作らない
- 数値を「約〇割改善」のような概算表現にとどめる
代替案は依頼メールの時点で選択肢として示しておくと、先方が「これなら協力できる」と判断しやすくなります。掲載許可書にも、これらの代替パターンをあらかじめ選択肢として用意しておくと、やり取りの往復を減らせます。
代替案を提示する際は、こちらから一方的に「では匿名でお願いします」と決めつけないようにします。「もし社名の公開が難しい場合は、業種のみの記載でもご協力いただけますでしょうか」のように、あくまで選択肢として尋ねる姿勢が大切です。先方によっては、匿名なら快諾できるが実名は難しいという事情を抱えていることもあります。断られた理由を軽く確認しておくと、次回以降の依頼で同じ壁にぶつかりにくくなります。
カスタマイズのコツ
掲載許可書は一度取得したら終わりではなく、期限と管理体制を決めておくとトラブルを防ぎやすくなります。
許可には有効期限を設け、定期的に再確認するのがおすすめです。目安として、掲載から2年が経過したタイミングや、先方の担当者が異動したことが分かったタイミングで再確認するとよいでしょう。担当者が変わると、前任者が了承した内容を後任者が把握していないことがあります。これが思わぬクレームにつながる場合があります。
先方から「掲載を取り下げてほしい」という連絡が来ることもあります。この場合は速やかに該当ページ・PDF・営業資料から削除しましょう。削除完了を先方に報告するところまでを一連の対応として決めておきます。対応が遅れると、信頼関係の悪化につながります。
再確認の連絡は、単に「引き続き掲載してよいですか」と聞くだけでなく、掲載中の内容を添えて送るとスムーズです。先方の担当者が異動している場合、後任者は過去の許可内容を把握していないことが多くあります。現在公開しているページのURLやPDFを添付し、「現在このように掲載しております。継続してよろしいでしょうか」と確認する形にします。数値が古くなっている場合は、この機会に最新の実績へ更新できないか合わせて相談すると、事例の鮮度も保てます。
担当者異動が分かった際の再確認は、後任者への引き継ぎが済んでから連絡するのが基本です。異動直後に問い合わせると、後任者がまだ経緯を把握しておらず、確認に時間がかかることがあります。目安として異動発表から1〜2ヶ月ほど間を置き、後任者の業務が落ち着いた頃を見計らって連絡すると、スムーズに回答が得られます。前任者から後任者への引き継ぎ資料に、掲載許可の経緯を一言添えてもらえるよう依頼しておくと、再確認そのものが不要になる場合もあります。
許可範囲の管理台帳をどう作る?
掲載許可書が増えてくると、どの企業にどこまでの許可を得ているか把握しづらくなります。誰に・何を・いつまで許可を得ているかを一覧化した管理台帳を作っておくと安心です。
管理台帳の基本列は、企業名・許可を得た項目(社名・数値・写真等)・許可を得た媒体(Web・PDF・営業資料)の3つです。これに許可取得日・次回確認予定日・担当者連絡先・現在の掲載状況(掲載中/取り下げ済み)の4つを加えます。担当者連絡先の列を設けておくと、異動後の再確認や取り下げ対応の連絡先をすぐに調べられます。掲載状況の列は、取り下げ依頼を受けた際に対応漏れを防ぐために欠かせません。
運用例としては、事例を1件公開するたびに担当者が台帳へ1行追加し、次回確認予定日をカレンダーやタスク管理ツールに登録します。四半期に一度、台帳全体を見直して確認予定日が近い行をリストアップし、まとめて再確認の連絡を送るという運用にすると、個別に思い出して連絡する手間が減ります。
担当者異動が分かった場合は、台帳の該当行に異動日をメモしておき、後任者への引き継ぎが完了したタイミングで担当者連絡先の列を更新します。その上で、前述の「異動発表から1〜2ヶ月後」の目安に沿って次回確認予定日を設定し直すと、台帳と実際の再確認フローが連動します。
表計算ソフトで十分運用できるので、事例を作成するたびに1行ずつ追加していく運用にすると、抜け漏れなく管理できます。台帳を作るタイミングは、事例が1〜2件のうちは不要に感じられるものです。ただし事例が5件、10件と増えてくると、どの企業にどこまで許可を得ていたか記憶だけでは追えなくなります。事例制作を担当する部署が変わる場合にも、台帳があれば引き継ぎの手間が大幅に減ります。次回確認予定日をカレンダーやタスク管理ツールと連携させておけば、確認漏れを防ぎやすくなります。
よくある質問
事例の掲載許可についてよく聞かれる質問をまとめました。
口頭のOKだけで公開してよい?
口頭だけでの公開はおすすめしません。先方の記憶違いや担当者交代によって、後から「そんな話は聞いていない」となるリスクがあるためです。トラブル防止のため、メールでの明示的な返信や掲載許可書など、書面に残る形で許可を得ておきましょう。
ロゴだけ載せる場合も許可は必要?
ロゴのみの掲載であっても、事前の許可を得ておくことをおすすめします。ロゴは企業のブランドを象徴する要素であり、無断使用は先方との信頼関係を損ないます。掲載許可書の「社名・ロゴ」欄で可否を確認しておけば、後から個別に問い合わせる手間もなくなります。
先方が原稿の修正を繰り返すときは?
原稿確認の往復が多くなる場合は、確認回数の上限をあらかじめ決めておくと収拾がつきやすくなります。例えば「確認は2回まで」とルール化し、依頼メールの段階で伝えておく方法です。また、修正依頼が数値や表現の細部に集中する場合は、該当箇所を概算表現に変更する対応が有効です。先方の言葉をそのまま引用する形に切り替えると、合意が取りやすくなります。
掲載許可書はどのように保管すればよい?
紙で受領した場合はスキャンして電子データ化し、原本と合わせて保管します。メールでの承諾で済ませた場合も、そのメールをフォルダに整理して残しておきましょう。誰に・何を・いつまで許可を得ているかを一覧化した管理台帳と合わせて、企業名ごとにフォルダを分けておくと、再確認や取り下げ対応の際にすぐ参照できます。
導入事例を作成する際は、導入事例の作り方やインタビュー質問リストも合わせて参考にしてください。取材から原稿化までの流れがつかみやすくなります。事例を含めた営業資料全体の設計に迷う場合は営業資料の作り方の完全ガイドを参照してください。複数の事例を集めて管理する方法は導入事例の集め方を参照してください。事例をWeb版とPDF版で作り分ける具体的な方法は導入事例のPDF化でも解説しています。
手元の PDF が、30秒後にはリード獲得フォームに。
- PDF をアップロードするだけで、フォーム付きの公開ページが完成
- ダウンロードした人の連絡先が、リードとして自動で貯まる
- 無料プランのまま公開もリード獲得も試せる
クレジットカードの登録は不要です。
