料金表の作り方|業種別サンプルとプラン設計のコツ
作成日: 2026/09/23 20:56
執筆: DocLead 運営
この記事の結論
料金表はプラン名・含む範囲・総額を明示し、業種別の型に沿って作ると比較検討されやすくなります。
料金表とは
料金表とは、自社が提供するサービスの価格をプラン単位で一覧化した資料です。見積書が個別の案件ごとに算出する金額を示すのに対し、料金表は問い合わせ前の見込み客が自分で比較検討できるよう、標準的な価格帯をあらかじめ公開する点が異なります。似た言葉に「価格表」がありますが、本記事では単価そのものより「プラン単位で何が含まれ、いくらになるか」を伝える資料という意味で「料金表」の表記に統一します。
掲載場所は大きく2種類あります。ひとつはWebページに常設して誰でも閲覧できるようにする形、もうひとつはPDFなどの資料にまとめて希望者に渡す形です。どちらを選ぶかは業種や商材の性質によって変わります。
料金表が果たす役割とは?
料金表の役割は、見込み客が問い合わせる前に「自分の予算感に合うか」を判断できるようにすることです。
価格が不明なままだと、見込み客は問い合わせをためらいます。逆に料金表があれば、予算に合わないと分かった時点で離脱する人もいます。その分「問い合わせてくる人」は価格に納得済みの、確度が高い見込み客に絞られます。料金表は単なる価格の告知ではなく、見込み客をふるいにかけて商談の質を上げる資料でもあります。
また、料金表は営業担当者の説明の手間も減らします。初回の問い合わせ段階で価格帯のすり合わせが済んでいれば、商談では内容の確認に集中でき、価格感のミスマッチによる商談の空振りを防げます。
料金表を作る前に整理すべきことは?
料金表を作る前に、プランの単位・含む範囲・総額表示の3点を整理する必要があります。
まず、プランをどの単位で分けるかを決めます。人数課金なのか、月額課金なのか、成果物1件あたりの単価なのか、商材によって適切な単位は異なります。単位が曖昧なまま表を作ると、見込み客は自分のケースに当てはめて計算できません。
次に、各プランに「含まれるもの」と「含まれないもの」を洗い出します。基本料金に含まれるサービス内容と、別途発生する実費・追加費用(交通費、郵送費、印刷代など)を分けてリストアップしておくと、あとの表作りがスムーズです。業種固有の実費(登録免許税や印紙代など)は、後述のサンプルで業種別に整理します。
最後に、総額表示が必要かどうかを確認します。消費税や諸費用を含めた総額で見せるか、税別・実費別の表示にするかは、業種の商慣行や読者の期待に合わせて決めます。
料金表の作成手順は?
料金表は次の5ステップで作成します。
料金表作成の5ステップ
- プランを分類する(整理した単位に沿って3〜4プラン程度にまとめる)
- プラン名を決める(「何をしてくれるのか」が伝わる名前にする。「Aプラン」より「◯◯丸ごとお任せプラン」のほうが内容が伝わる)
- 含む範囲を明記する(サービス内容を箇条書き、または○×形式の表で示す)
- 総額を算出する(実費・追加費用を含めるかどうかを整理済みの前提に沿って計算する)
- デザインに反映する(推奨プランを目立たせる、料金を大きく表示するなど視認性を高める)
プラン名は特に重要です。「スタンダード」「プレミアム」のような抽象的な名前だけでは、見込み客は中身を想像できません。たとえば士業事務所なら「建設業許可 丸ごとお任せパック」のように、対象業務と対応範囲が名前から分かるようにすると、比較検討がしやすくなります。
また、含む範囲の明記は箇条書きだけでなく、複数プランを並べる場合は○×形式の表にすると、プラン間の違いが一目で伝わります。「このプランでは何が付いて何が付かないか」を見込み客が自分で読み取れる状態を目指します。
【差別化】業種別の料金表サンプルと変えるポイントは?
料金表は業種によって重視すべき項目が異なります。ここでは士業事務所・BtoBサービス・制作会社の3業種でサンプルを並べ、何を変えているかを解説します。以下のプラン名・金額は仮の数値による例で、実勢価格を示すものではありません。
士業事務所の料金表サンプル
| プラン | 基本報酬 | 含まれるもの | 含まれないもの(実費) |
|---|---|---|---|
| 相談のみプラン | 5,000円/回 | 面談・書面での回答 | 交通費 |
| 申請代行プラン | 80,000円〜 | 書類作成・申請代行・進捗報告 | 登録免許税・印紙代 |
| 顧問プラン | 30,000円/月 | 月1回相談・簡易書類チェック | 個別案件の別途報酬 |
士業事務所では、基本報酬とは別に登録免許税や印紙代などの実費が発生することが多く、この「含まれないもの」欄を独立させて明示するのが型です。総額が読めないと依頼をためらわれるため、実費の目安額まで書けると親切です。
BtoBサービス(コンサル・運用代行など)の料金表サンプル
| プラン | 課金方式 | 料金 | 想定利用シーン |
|---|---|---|---|
| スポット対応プラン | 工数ベース | 8,000円/時間 | 単発の課題解決 |
| 成果物納品プラン | 成果物ベース | 150,000円/件〜 | 定型の成果物を依頼したい場合 |
| 継続支援プラン | サブスク | 60,000円/月 | 継続的な運用・改善を任せたい場合 |
BtoBサービス(コンサルティングや運用代行など)は、工数ベース・成果物ベース・サブスクのどれで課金するかが業態によって異なります。1つの料金表内で複数の課金方式を併記し、どのプランがどの働き方に対応するかを明示するのが型です。作業時間で変動する業務と、成果物が定まっている業務を同じ単位で並べると比較しづらくなるため、課金方式の欄を分けます。
制作会社の料金表サンプル
| プラン | 成果物 | 料金 | 主なオプション |
|---|---|---|---|
| コーポレートサイト制作プラン | 5ページ程度のWebサイト一式 | 300,000円〜 | 追加ページ、多言語対応 |
| ランディングページ制作プラン | LP1ページ | 150,000円〜 | ライティング代行、撮影 |
| 保守運用プラン | 更新代行・障害対応 | 20,000円/月 | 追加更新枠 |
制作会社では、プラン名に成果物そのものを含め(「コーポレートサイト制作プラン」など)、何が納品されるかを名前だけで判断できるようにするのが型です。オプション費用(追加ページや撮影など)は基本料金と分けて別掲することで、見積もり後に発注者側が想定外の追加費用トラブルに気づくのを避けられます。
料金をWebに出すか資料で渡すか、どう判断する?
料金をWebページで公開するか資料として渡すかは、比較されやすさと個別事情への対応のしやすさのバランスで判断します。標準価格がプラン単位でほぼ決まっている業種はWeb公開が向き、案件ごとに見積もりが大きく変動する業種は資料として個別に渡すほうが実態に合います。
Webページに常設すると、検索や比較サイトからの流入時に価格を確認してもらいやすく、総額表示の透明性も伝わりやすくなります。トライベック・ブランド戦略研究所「BtoBサイト調査2024」(2024年4月実施、BtoB13分野・197サイトが対象。n数は非公表)によると、情報源として企業のWebサイトを利用する割合は56.8%ともっとも高く、次いでカタログ38.0%、営業担当者の説明36.3%でした。価格を含む情報をWebサイトに載せておくことは、比較検討段階の見込み客に接点を持ってもらう手段として有効といえます。一方、案件ごとに見積もりが大きく変動する業種や、価格交渉の余地がある商材では、Web公開よりも個別に資料として渡すほうが実態に合う場合があります。
どちらか一方に絞る必要はありません。Webページには代表的なプランの目安価格だけを載せ、より詳しい内訳や個別条件を含んだ料金表は資料として別途用意する、という併用も可能です。価格を全公開・非公開・資料ダウンロードのどれにすべきかは、価格表は資料DLにすべき?非公開との違いで3方式のメリット・デメリットを整理しています。
料金表はいつ見直す?
料金表は、原価や外注費が変動したとき、特定プランへの偏りが目立つとき、競合の価格体系が変わったときの3つのタイミングで見直すのが目安です。
材料費や外注費が上がったのに料金表を据え置くと、利益を圧迫し続けます。また、想定より安いプランばかり選ばれている場合は、プラン名や含む範囲の伝わり方に問題がある可能性があります。年に1回など定期的な見直し日を決めておくと、変更のタイミングを逃しません。決算期や事業年度の切り替わりに合わせておくと、原価変動の把握と見直し作業を同じタイミングで行えます。料金を改定した場合は、Webページと配布中の資料の両方を同時に更新し、古い金額が残らないようにします。
見直しの際は、問い合わせ時点でどのプランへの質問が多いか、実際にどのプランが選ばれているかを合わせて確認すると、価格そのものだけでなくプラン構成や説明の仕方に課題がないかも点検できます。他社の料金体系と自社サービスの違いを整理する場合は、比較資料の作り方の考え方も参考になります。
作った料金表をどう配って見込み客とつなげる?
料金表は、Webページへの常設に加えて、より詳しい内訳を載せた資料として配ると、見込み客の検討段階を把握する手がかりになります。
Webページの料金表は概要にとどめ、プランごとの詳しい内訳や事例を盛り込んだ資料をダウンロード資料として用意すると、それをダウンロードした人は価格を確認した上で具体的な検討に入っている見込み客だと判断できます。DocLeadのようなツールを使うと、詳しい料金表のPDFをアップロードするだけでダウンロードフォーム付きの公開ページを作成できます。ダウンロードした人の情報が届き、閲覧数なども確認できます。
料金表を営業資料の一部として位置づけるなら、営業資料作成 完全ガイドで全体像を確認しておくと役立ちます。料金表以外の資料についても、サービス紹介資料の構成や提案資料の作り方を合わせて確認すると、資料同士の役割分担が整理しやすくなります。
PDF をアップロードするだけで資料DLページができます
DocLeadでできることを見るよくある質問
プランは何個が適切ですか?
一般的には3〜4プラン程度が目安とされます。多すぎると比較の手間が増えて離脱につながり、少なすぎると選択肢が乏しく感じられます。
実費や追加費用はどこまで書くべきですか?
想定される実費・追加費用は種類と目安額まで明記するのが望ましいです。「別途実費」とだけ書くと、見込み客は総額を想像できず不安を感じます。
料金表と見積書はどう違いますか?
料金表はプラン単位の標準価格を一覧化し、問い合わせ前に比較検討してもらうための資料です。見積書は個別の案件条件に基づいて算出する、案件ごとの金額です。
士業でも総額表示は必要ですか?
総額表示自体は推奨されます。案件によって実費が変動する場合でも、基本報酬と主な実費の目安を分けて示すと、見込み客が総額をイメージしやすくなります。表示方法の細部に迷う場合は、所属団体・所管庁の最新ルールを確認してください。
料金を非公開にするのは避けるべきですか?
一律に避けるべきではありません。個別事情への対応が前提の商材では、資料として個別に渡す方法も有効です。判断基準は価格表は資料DLにすべき?非公開との違いを参照してください。
まとめ
- 料金表はプラン単位・含む範囲・総額を明示し、比較検討しやすい形に整理する
- 士業・BtoBサービス・制作会社では、実費表示、課金方式の併記、成果物入りのプラン名など重視するポイントが異なる
- 詳しい内訳を載せた料金表を資料として配ると、見込み客の検討段階を把握する手がかりになる
自社の料金表がどの型に近いかを確認し、含む範囲と総額が伝わる形に整理するところから始めてみてください。
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