マイソクの作り方|必要表示事項とZ字レイアウトの型

作成日: 2026/09/23 20:57

執筆: DocLead 運営

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この記事の結論

マイソクは表示事項のチェックリストとZ字レイアウトを押さえれば、宅建業者でも短時間で作成できます。

マイソクとは

マイソクとは、物件の所在地・価格・間取り・写真などをA4またはB4の1枚にまとめた物件概要書の通称です。かつて存在した不動産情報提供会社「毎日速報センター」が発行していた物件情報誌の名前に由来するといわれ、いまでは業界全体で「物件概要書」を指す言葉として定着しています。

マイソクは店頭掲示・チラシ・ポータルサイト掲載・仲介会社への情報共有など、幅広い場面で使われる基本資料です。作り方の基本を押さえておくと、賃貸・売買どちらの物件でも応用できます。

マイソクには、業者間で流通させる版と一般顧客に見せる版の2種類があり、業者向けは報酬条件を含み、一般顧客向けは含みません。詳しい書き分け方は後段の「業者間流通用と一般顧客向け」の章で解説します。

作成の担当者は、営業担当者本人が作る場合と、事務担当や外部の制作会社に依頼する場合とがあります。どちらの場合でも、最終的な表示内容の正確性は宅地建物取引業者本人が確認する責任を負う点は変わりません。作成を任せる場合でも、次章以降のチェックリストと照らし合わせる工程は自社で必ず行ってください。不動産の集客導線全体を見直したい場合は、不動産集客 完全ガイドで反響獲得の流れを確認してください。

マイソク作成でつまずきやすい課題は?

マイソク作成でつまずきやすいのは、表示事項の抜け漏れとレイアウトの見づらさの2点です。

不動産の広告表示には、不動産公正取引協議会連合会が定める公正競争規約に基づく必須表示事項があります。項目を1つ書き忘れただけでも、規約違反や行政指導の対象になりかねません。慣れていないと、価格や面積は書いても取引態様の明示を忘れる、といったミスが起こりがちです。

もう一つの課題はレイアウトです。情報を詰め込みすぎると、どこを見ればよいか分からない紙面になります。逆に余白を意識しすぎると、必要な情報が伝わりません。

さらに、業者間流通用と一般顧客向けの書き分けを忘れることも起きやすいミスです。業者向けの報酬条件をそのまま一般顧客向けの資料に載せてしまうと、外部に出すべきでない情報が漏れる原因になります。この3つの課題は、表示事項のチェックリスト化、Z字動線に沿ったレイアウトの型、業者向け・顧客向けの使い分けルールを押さえることで解消できます。

作成前に準備するものは?

マイソク作成の前に、物件情報・自社情報・確認事項の3種類を手元にそろえます。

  • 物件の基本情報(所在地、価格または賃料、面積、間取り、築年数、構造、取引態様)
  • 間取り図と物件写真(外観・室内。撮影データが古い場合は撮り直しを検討する)
  • 自社の情報(会社名、免許番号、連絡先)
  • 適用される公正競争規約の最新版(不動産公正取引協議会連合会や所属する地区協議会のサイトで確認する)
  • 過去に作成した類似物件のマイソク(レイアウトの雛形として参照できる場合は流用する)

図面や写真の質は、マイソクを見た人の第一印象を大きく左右します。一般的な傾向として、暗い写真や解像度の低い間取り図が使われたマイソクは、内見申し込みにつながりにくいとされています。写真は明るさを整え、間取り図は文字がつぶれない解像度で用意しておくと、後工程がスムーズです。

準備段階でもう一つ確認しておきたいのが、そのマイソクを業者間流通用として作るのか、一般顧客向けとして作るのかです。用途を先に決めておくと、後述する帯の情報を載せるかどうかで迷わずに済みます。同じ物件でも両方の版を用意する場合は、共通して使う写真・図面のデータと、版ごとに差し替える情報(報酬条件など)を分けて管理しておくと、作成時の入れ違いを防げます。

マイソクの手順

マイソクの作成は、表示事項の洗い出しからレイアウトの最終チェックまで、次の5ステップで進めます。

手順1: 表示事項をチェックリストで洗い出す

まず、記載が必要な表示事項を一覧化します。抜け漏れを防ぐため、作成の最初にチェックリスト化しておくと効率的です。

区分 表示事項 備考
物件基本情報 所在地 番地まで正確に記載する
物件基本情報 価格・賃料 消費税の扱いを明記する
物件基本情報 面積 専有面積・敷地面積など種別を明記する
物件基本情報 間取り 部屋数と種別(LDK等)を記載する
物件基本情報 築年数・構造 新築時期・木造/鉄骨等を記載する
取引条件 取引態様 売主・代理・媒介のいずれかを明示する(必須)
取引条件 引渡し時期 即入居可・相談等を記載する
自社情報 会社名・免許番号 宅地建物取引業の免許番号を記載する
自社情報 連絡先 電話番号・担当者名を記載する
規約対応 公正競争規約の必須表示 所属協議会の最新版を確認する

このチェックリストは物件種別(賃貸・売買)によって一部の項目が増減するため、作成のたびに最新の規約と照らし合わせてください。売買物件では現況渡し・引渡し猶予といった条件、賃貸物件では敷金・礼金・更新料といった初期費用項目が、それぞれ追加で必要になる場合があります。

手順2: 紙面をブロックに割り付ける

チェックリストがそろったら、紙面をいくつかのブロックに分けます。人の視線は紙面の左上から右上、続いて左下から右下へと動く「Z字」の流れをたどるとされており、この動線に沿って情報の優先度を割り付けます。

後述の「紙面レイアウトの型」で解説する帯・写真/図面・物件概要表・問い合わせ欄という4つの区画を、あらかじめ紙面上に薄く線を引いて確保しておくと、後の作業で要素同士が重ならずに済みます。

手順3: 図面・写真を配置する

割り付けたブロックのうち、視線が最初に届く位置に間取り図または外観写真を配置します。図面は文字が読み取れるサイズを確保し、写真は物件の魅力が伝わるカットを選びます。

手順4: 業者向け情報(帯)を追加する

仲介会社間で流通させるマイソクには、紙面上部や下部に「帯」と呼ばれる帯状の欄を設け、報酬条件などの業者向け情報を記載します。一般顧客に配布する版ではこの帯を外すか、報酬条件を伏せた別レイアウトに差し替えます。

帯には報酬条件のほか、専任媒介・一般媒介といった媒介契約の種別や、案内可能な曜日・時間帯を記載することもあります。これらは仲介会社が案内を組み立てる際に必要な情報のため、業者間流通用の帯にまとめておくと、問い合わせを受けた側の確認の手間が減ります。

手順5: 表記の最終チェックをする

完成したら、手順1のチェックリストと突き合わせて表示漏れがないかを確認します。特に取引態様の表記と、価格・面積の数値誤りは見落としやすいため、複数人でのダブルチェックが有効です。

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紙面レイアウトの型

マイソクのレイアウトは、紙面の上から下へ順番に要素を配置していくと組み立てやすくなります。ここでは代表的な配置を上から順に説明します。

まず紙面最上部には「帯」を置きます。業者間流通用のマイソクでは、この帯に物件名とあわせて仲介手数料や報酬条件などの業者向け情報を記載します。一般顧客向けの版では、帯には物件名やキャッチコピーのみを載せ、報酬条件は記載しません。

帯の下、紙面の左上には物件の外観写真または間取り図を配置します。ここがZ字動線で最初に視線が届く位置にあたるため、物件の第一印象を決める要素を置きます。写真か間取り図のどちらを先に見せるかは、戸建てなら外観写真、マンションなら間取り図を優先するなど、物件の強みが伝わりやすい方を選ぶと効果的です。

中央のブロックには、外観写真と対になる間取り図を配置します。外観写真を左上に置いた場合は、間取り図を中央からやや右寄りに置くと、視線が「外観を見てから間取りを確認する」自然な流れになります。

右側のブロックには、価格・面積・築年数・取引態様などをまとめた物件概要表を配置します。表形式にすることで、複数物件を見比べる読み手が数値を拾いやすくなります。文字サイズは、遠目からでも数値が読み取れる大きさを確保し、単位(万円・㎡など)を省略しないことも見やすさに直結します。

賃貸物件の場合は、価格(家賃)の見せ方に特に注意します。アットホーム株式会社が2024年6月28日〜7月5日に実施した「部屋探しに関する調査」(全国のアットホーム加盟店555店舗が回答)によると、部屋探しの条件で重視されることの1位は「毎月の家賃を下げたい」(35.3%)でした(部屋探しに関する調査)。物件概要表では家賃・共益費を分けて表記し、合計額が一目で分かるようにしておくと、この最重視ポイントに応えるレイアウトになります。

紙面下部には、自社の会社名・免許番号・連絡先をまとめた問い合わせ欄を置きます。Z字動線の終着点にあたるため、行動を促す最後の情報としてここに配置するのが基本です。

業者間流通版と一般顧客向け版では、この下部欄の内容も変わります。業者間流通版では担当者の直通連絡先を優先し、一般顧客向け版では代表電話や問い合わせフォームへの導線を優先すると、それぞれの読み手に合った案内になります。

紙面全体を見たときに、上から下へ「帯(業者向け/物件名)→写真・図面(第一印象)→概要表(数値の比較)→問い合わせ欄(行動喚起)」という役割の流れになっているかを最後に確認すると、要素の抜けや配置ミスに気づきやすくなります。

表示事項で見落としやすい項目は?

表示事項で最も見落とされやすいのは、取引態様の明示です。売主として取引するのか、代理・媒介として関与するのかによって、手数料の有無や交渉先が変わるため、宅地建物取引業法上も明示が求められる項目です。

このほか、公正競争規約に基づく表示ルールには細かい規定が多く、物件種別や地域によって適用条件が異なる場合があります。本記事では一般的な作成手順を紹介していますが、具体的な表示ルールの適用可否は、不動産公正取引協議会連合会や所属する地区の協議会が公表している最新の規約を必ず確認してください。

そのほか見落とされやすいのが、写真・間取り図の出典や撮影時期の扱いです。リフォーム前後で写真を差し替えないまま掲載し続けると、実際の物件状態と紙面の印象が食い違い、内見時のクレームにつながることがあります。物件状態に変化があった際は、価格や面積の更新と合わせて写真・図面も見直す運用にしておくと安心です。

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業者間流通用と一般顧客向けをどう使い分ける?

マイソクには業者間で流通させる版と、一般顧客に直接見せる版の2種類があり、主な違いは報酬条件の記載有無です。

業者間流通用のマイソクは、レインズ(指定流通機構)への登録資料や仲介会社どうしの情報共有に使われ、帯の部分に仲介手数料の分配条件などを明記します。この情報は業者間の取り決めに関わるため、一般顧客向けの版には掲載しません。

一般顧客向けのマイソクは、店頭掲示やポスティング、ポータルサイト掲載に使われ、報酬条件を伏せたうえで、物件の魅力やアピールポイントを中心に構成します。同じ物件でも用途に応じて2種類のマイソクを用意し、配布先を間違えないよう管理することが実務上のポイントです。

ファイル名の付け方を「物件名業者用」「物件名顧客用」のように統一しておくと、担当者が変わっても取り違えにくくなります。特にメールやFAXで他社に送付する際は、誤って業者用のファイルを一般顧客に渡してしまわないよう、送付前の確認を習慣にしておくことが重要です。

作成を効率化するには?

マイソク作成を効率化するには、テンプレート化と情報管理の仕組み化が有効です。

物件概要表の項目を表計算ソフトであらかじめフォーマット化しておくと、物件ごとの入力だけで済みます。また、手順1のチェックリストをテンプレートファイルに組み込んでおけば、作成のたびに表示事項を確認する手間が省けます。写真・間取り図のファイル名や保存先を統一しておくことも、複数物件を並行して扱う際の取り違えを防ぎます。

さらに、帯のレイアウトを業者向け・顧客向けの2パターンで固定テンプレート化しておくと、物件概要表を差し替えるだけで両方の版を短時間で作成できます。テンプレートの見直しは、規約改定のタイミングに合わせて年1回程度行うと、表示事項の抜けを防ぎながら運用を続けられます。

よくあるNG例は、テンプレートの文字サイズや配色を物件ごとに毎回変えてしまうことです。担当者の好みでレイアウトが揺れると、複数物件を並べて見る顧客が比較しづらくなるうえ、規約チェックの基準も担当者ごとにばらつきます。フォントサイズ・帯の色・表の罫線幅といった見た目の要素は一度固定し、変えるのは物件固有の情報(価格・写真・間取り)だけにする運用にすると、品質を保ちながら作成スピードも上がります。

作ったマイソクをどう配る?

完成したマイソクは、紙媒体とWeb媒体の両方で配布するのが基本です。

紙媒体では、店頭掲示・ポスティング・来店客への手渡しが中心です。一方で、問い合わせ前の見込み客にマイソクを届けるには、紙だけでは接点が限られます。マイソクをPDF化しておけば、Web上でも物件資料として配布できます。

DocLeadのようなサービスを使うと、PDF化したマイソクをアップロードするだけで、フォーム付きの公開ページを作成できます。問い合わせ前の見込み客がそのページから物件資料をダウンロードすると、氏名や連絡先などの情報が届くため、来店・内見の前段階で見込み客と接点を持てます。ダウンロード状況や閲覧数を確認しながら、反響が集まりやすい物件・訴求内容を見極めることもできます。

Web経由の反響を増やす取り組みは、不動産チラシで反響を増やす方法|QRで資料請求へや不動産の反響を増やす方法|資料請求CVで母数を作る手順でも詳しく紹介しています。マイソクと合わせてチラシやWeb広告からの資料請求導線を整えると、反響の母数を増やしやすくなります。

よくある質問

マイソクとレインズ登録図面の違いは?

マイソクは仲介会社が独自に作成する物件概要書で、デザインや記載内容を自由に工夫できます。一方、レインズ(指定流通機構)の登録図面はシステム上の統一フォーマットで、掲載できる項目や様式があらかじめ決まっています。

マイソクはどのソフトで作れる?

PowerPointやGoogle スライドなどのプレゼンテーション用ソフトで作成するのが一般的です。表計算ソフトで物件概要表を管理し、レイアウト作成用ソフトに貼り付けて仕上げる方法もよく使われます。

マイソクに決まったサイズはある?

A4またはB4サイズで作成されることが多いですが、法律で定められたサイズはありません。店頭掲示やポスティングなど、配布方法に合わせてサイズを選びます。

マイソクの作成は外注できる?

デザイン制作会社や不動産向けのマイソク作成代行サービスに外注することも可能です。ただし、表示事項の正確性は依頼元の不動産会社が最終確認する必要があります。

マイソクの更新頻度はどれくらい?

価格変更や成約による掲載終了など、物件情報に変化があるたびに更新します。掲載中の物件情報と紙面の内容が食い違わないよう、定期的な見直しも欠かせません。

まとめ

  • マイソクは公正競争規約に基づく表示事項のチェックリストを先に作ってから、レイアウトに落とし込むと抜け漏れを防げます。
  • 紙面はZ字動線に沿って、帯→写真・図面→物件概要表→問い合わせ欄の順に配置すると、初めてでも見やすいマイソクになります。
  • 業者間流通用と一般顧客向けの2種類を使い分け、報酬条件の記載有無を管理することが実務上のポイントです。

反響を増やす集客導線全体を見直したい場合は、不動産仲介の集客|資料請求で検討初期層を先取りも参考にしてください。

まずは手順1のチェックリストを自社のテンプレートに組み込むところから始めてみてください。

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